貿易摩擦と内需拡大圧力−再び景気対策の主役に

2011.10.14

住宅投資の経済波及効果が大きいため、行財政改革が進められる中にあっても、旧住宅公庫による住宅取得の促進策は着実に進められてきました。昭和50年代に入ると、当時問題となった対外貿易不均衡を是正するため、内需拡大への圧力が高まり始めました。そのための有力な手法として、旧住宅公庫による融資が活用されました。特に1985年に政府決定された「内需拡大のための対策」においては、貸付枠(融資戸数)の追加だけでなく、特別割増貸付制度が創設されました。特別割増貸付制度は、1986年度末までの緊急時限的な措置として、貸付1件当たりの融資額について、住宅の規模に応じて財投金利並みの条件による150〜300万円の割増貸付(融資額の増加)を行うものでした。その後、特別割増貸付制度は、住宅建設促進による景気対策の重要な手法となり、適用期限の延長、割増額の引上げ、割増項目の追加などが行われていきます。実はこのころになると、深刻な住宅不足という旧住宅公庫の発足当時の国内状況からは一変していました。

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