住宅は商品ではない、と思う。なぜなら、商品なら必ず「狂(マニア)」がいるからだ。クルマなら「カー・マニア」がいるし、オーディオにも「オーディオ・マニア」がいる。でも、「戸建て・マニア」や「マンション・マニア」はいない。どうしてだろう?まず、住宅だけは集める対象にはなり得ないということがある。もしかしたら、いまでもヨーロッパの貴族のうちには、庶民には計り知れない金持ちがいて、「お城・マニア」していたり、「ホテル・マニア」しちゃっている方々がいるのかもしれない。
[参考サイト]
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しかし、日本にかぎって考えれば、クルマをドンドン乗り換えていくうちに、乗り心地について押しも押されもしないブロの批評家はだしになる、というように、次から次へと家を建て狂って「マニア」することは考えにくい。また、家というものだけは、どんなに工場で脱落品の部材を作って組み立ててみても、戸建て、マンションにかかわらず、その家が建つ土地の気候風土や文化的背景、近隣住民との関係を含めて、不確定要素がいっぱいまつわりついてくる。そこに住む家族特有の状況も、住み心地を左右するし、ましてや時が経つにつれ、家族状況の変化に応じて、住み心地が変わってくる。だから、いくら住宅産業が性能表示を統一しようとしても、住み心地というものが誰が住んでも一定ということになるはずはない。